Tim Burton's Corpse Bride
ヴィクターは、金持ちだが品格のない両親のもとに生まれた。彼は親の意向で、お金のない貴族の娘であるヴィクトリアとの金銭目当ての結婚をすることになっていた。
しかしヴィクターは緊張してしまい、結婚式での誓いの儀式の練習で大失敗してしまう。自信を失ったヴィクターは、寂しい森のなかを彷徨いながら、儀式の練習をし始める。そして小枝を指に見立てて、指輪を嵌めると、なんとそれは小枝ではなく”死体”の手だった。そして土の中から青い顔をした花嫁が現れて、ヴィクターを死後の世界へと連れ去ってしまう。
全体:☆☆☆
ストーリー:☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆
無難に面白いという印象。ティム・バートンワールド全開、ディズニーと提携していない分、グロテスクなキャラクターとかも多くてそれは凄く好印象。半分に割れちゃうおじさんとか、首だけでゴキブリが足代わりのバーテンダーとか。結構パンチが効いてる。
でも、ダニーエルフマンの楽曲含め、「ナイトメア」が頭にちらついてしまうのは、新しさが足りない証拠かなあ、とは思う。
視覚的には「生の世界」と「死後の世界」の色のコントラストが印象的。常識的に考えれば、色が無いのが死後、カラフルなのが生の世界というイメージだけど、それが逆になっている。見ていて、死後の世界のほうが楽しそう。そう思わせるのは多分、ティム・バートンならではの死生観があるのかなあ、と深読みしたくなる。
Zootopia
動物たちが人間のように進化した世界で、田舎育ちのうさぎ・ジュディは警官になることを志していた。体格も小さく力もない、しかも女性であるジュディは警官にはなれないと周囲から言われていたが、類まれなる努力と才能で見事主席で警官学校を卒業する。
そして晴れて動物たちの首都「ズートピア」で警官になることに。ジュディは希望に胸を膨らませてズートピアへと赴くが、そこでジュディは様々な問題にぶつかることになる。
全体:☆☆☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆
ひっさしぶりの映画。最初から結構期待していた作品だったけど、期待値の上を行く面白さで恐れいった。
テーマは紛れも無く「人種」。様々な動物を人間社会で起こる人種差別や、固定概念に当てはめて、可愛らしくも痛烈に、強いメッセージ性を込めて語りかけてくる。
そして個人的にお気に入りなのが、ジュディのポジティブさ。簡単なことで諦めたりしないで真っ直ぐに前を向き続ける姿は、現代社会の人々が失い始めていることの1つなのかもしれない。
また、狐のニックに出会いパートナーのように動きながら、自分たちの共通点や、いいところを見つけていく。ジュディは狐に偏見を持っていて、そしてニックもまた色々なことを諦めてしまっていたのが、少しずつ二人の考えがお互いの存在によって変わっていく。まるで人間社会に足りていない、個人と個人の真っ直ぐなかかわり合いを描いていて、凄く素晴らしいと感じた。
また、ジョークや笑わせどころも非常に秀逸。パイレーツやオマージュなど、様々なネタを気づくか、気づかないかのところにところどころに潜ませてあるのが、まるでテーマパークを回っていて小さな発見に気づくときのような、そんな気持ちにさせてくれる。
動物たちも、ただ動物であるというわけではなく、その習性も動物を研究してある。更に、人間で「こういうやつ居るよね」というのを動物で体現してあるのも、中々に秀逸である。
今までディズニーのCG映画は商業的で、あまり好きなれなかったのは本音だが、正直に言ってズートピアはお世辞抜きで完成された素晴らしい映画だった。CGという素材との兼ね合いもよく、「何故これをCGでやったの?」というような原初の疑問を感じる作品ばかりが生まれている昨今、この作品はある意味CG作品に革新を与えた。
個人的にはオープニングがシンパシーを感じて、号泣しました。
Indiana Jones and the Temple of Doom
インディアナ・ジョーンズは、上海で富豪との宝と報酬の交換の取引をしていたものの、富豪の罠で乗り込んだ飛行機が墜落、そしてインドの秘境へたどり着く。
目の前に現れたのは小さな集落の村人。村人たちは、集落で長年守ってきた「富と幸福をもたらす石」を奪われてからというもの、草木は枯れ、家畜は死に、子どもたちは消えてしまったという。ジョーンズはその石を取り戻すための冒険を始めることとなる。
全体 Overall : ☆☆☆☆
ストーリー Story : ☆☆☆
映像 Image : ☆☆☆☆
音楽 Sounds : ☆☆☆
先日に引き続きインディ・ジョーンズ第2作目。
前作の引き継ぎなどつゆ知らず、あっさり自分のペースで話が展開。最初からクライマックス、そして物理法則を無視したインディの強靭さで、私のような小難しいこと考えながら映画を観る人間にも「あ〜これは難しく考える必要は無いのね」と諦めさせてくれる感じが潔い。
前回に比べダンジョン感がかなりアップ、世の中のゲームや映画が幾度と無くオマージュしたであろうトロッコのシーンや生け贄のシーン等はさすがのクオリティと言うべきか。正にエンターテインメント。観る側をひたすらに楽しませてくれるという意味では果てしなく高評価である。
Indiana Jones and the Raiders of the Lost Ark
インディアナ・ジョーンズは、アメリカの大学のとある考古学の教授であった。彼は教授の仕事の傍ら、遺跡に自ら足を運び、考古学的価値の高い宝を探す旅に出ていた。
ある日、アメリカ政府の捜査官が彼を訪ねてきた。ナチスのヒットラーが、とある遺物を狙っているという機密を聞き、ジョーンズに助言を求めに来たのだ。そのあるものとは、エジプトに眠るという曰くつきの宝「失われたアーク」。
ジョーンズは直々に捜査官の依頼を受けることとなり、カイロへと自ら足を運ぶ。
Overall 全体:☆☆☆☆
Story ストーリー:☆☆☆
Image 映像:☆☆☆☆
Sounds 音楽:☆☆☆☆☆
今や語らずとも誰でも分かるような名作インディージョーンズだが、私は実は一作もしっかりと観たことはなかった。エンターテインメント好きとしては生き恥もの。
STARWARS鑑賞でHarrison Fordの演技に魅了されてしまったので、Indyも全制覇を心に決めました。
1981年ロードショーとは思えない映像クオリティーの高さ。最初から最後まで終始落ち着きなくアクション満載。話の筋とかはまあ深く考えず、それからインディーの不死身具合も深く考えず見ると本当に楽しい。お恥ずかしながら、ディズニーシーのアトラクションから入っている私としては「あ〜アトラクションのあのシーン!」とか「ああこの音楽〜」みたいな発見があって楽しかったです。一作目は遺跡にガッツリ侵入するような要素は少なく、採掘場でのちょっとしたダンジョン+ナチ軍とのガチな殴り合い(殺し合い)に終始していたので自分が思い描いていたインディージョーンズの印象とは違った雰囲気だった。次作以降はガッツリ遺跡とか出てくるとか来ないとか。
とにかく、以前鑑賞したハムナプトラとかと比較するとやはり、その背景の気合の入りようとかには恐れ入る。George LucasとSteven Spielbergのタッグという肩書は伊達じゃない。そして、やっぱりHarrison Fordはシブい。
STAR WARS The Force Awakens
ダース・ベイダーと皇帝の死後、帝国軍は新たな指導者の元で、ファースト・オーダーと名乗り反乱軍、基レジスタンスとの戦いを繰り広げていた。その最中、かつての英雄ルーク・スカイウォーカーが姿を消してしまう。レジスタンスの将軍となったレイアは、彼の行方を探していた。そして同じように、ファースト・オーダーも彼を捜索していた。
全体:☆☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆
映像:☆☆☆☆
音楽:☆☆☆☆
とにかくファンサービスが凄い。懐古心をくすぐる演出。私はその時代に観た人間ではないので分からないけど、きっとあの時代にスターウォーズをみた世代にとってこれほど感動するものは無いんだろうなと思う。私でさえも、4~6の名優たちが老いた姿で再登場するたびに涙腺が緩んだ。
後、子供たちのキャスティングが本当に凄い。血はつながってるはず無いのに血筋を感じる。特にレイは凄い。レイの顔はルークもどことなく彷彿とさせるし、所作もルークに習っているので姿が被る。更に凄いのがルークの母であるパドメ(ナタリー・ポートマン)の面影も感じさせる顔立ちなのだ。何とも選びぬかれたアクターだということは容易に想像できる。
この話において一番の見所であろうシーンでは頭がフリーズした。その後のことはよく覚えていないレベル。残念だけれども、確かにこれは後に必要なことなのだろうなとは思う・・・新しい主役たちの顔を立てるため。そして作品を新しいステージに進めるために必要な要素だ。でも私はあと数日この展開については引きずろうと思います
唯一、クレームをつけるとするならばやはり新しさには欠ける。懐かし要素を収集するのに凄い時間を掛けたイメージはあった。ので新しいファンを得るには少々難しい内容だったかと。1作目でファンの心を惹きつけ、これから先の2作で独自性を出していくという可能性も無きにしも非ずではありますが。
総評としてはとにかくハリソン・フォード演ずるハン・ソロの格好良さにググッと惹きつけられて、そして衝撃の展開に唖然、その衝撃でその後のことは何も思い出せないという印象です。良くも悪くも、ファンには懐かしさと衝撃でたまらない作品になったでしょう。
続きを読むNevermind (Game)
ストーリー Story:☆☆☆☆
グラフィック Graphics: ☆☆☆☆
音楽 Musics : ☆☆☆
やったわけではないんだけどネットでプレイ動画を観て面白かったので記録。
配信型ゲームで更新するごとに出来る面が増えるみたいで、今はまだ全部で3面しかない。けど面白い。
設定は、プレイヤーは新人精神科医師で、最新の病院に就職。そしてその病院の特徴である「患者の精神世界に入ってトラウマを治療する」という施術を行うこととなる。
雰囲気としては多分映画の「The Cell」に近い感じ。でもそれよりも更にホラーチックに描いているところも多い。
狂った精神世界を、下品すぎず且つ非常にリアルに表現してる。まるで本当に観る悪夢のようで、恐ろしいのに続きがどんどん気になる。
Any Day Now (チョコレートドーナツ)
1979年カリフォルニア、ゲイバーで働く男ルディは、ゲイであることを隠し続けてきた検事の男ポールと、アパートの隣に住んでいたマルコというダウン症の少年に出会う。
マルコの母は薬物中毒で刑務所へ送られることに。母しか身寄りの無いマルコが施設に送られそうになっているのを見かねて、ルディとポールはマルコの親権を取り、3人で共同生活を送ることに。幸せな日々が続くも、元々肩身の狭い彼らに「正義」という名の世の中の矛盾が彼らを引き裂こうとしていた。
Overall 全体:☆☆☆☆
Story ストーリー:☆☆☆☆
Image 映像: ☆☆☆
Music 音楽:☆☆☆☆
見終わった後に残る心のモヤモヤ。元気がないときには観ないほうが良さそうな心の空虚感が残る。実話というのが更にその気持に拍車をかける。
「ゲイ」「オカマ」「障害者」というだけで様々な世間的な差別を受ける彼ら。しかし、その実態は、世の中を大手を振って生きている人々よりもよほど慈愛に満ち、利害だけでない純粋な関係が築かれているにも関わらず、人々は偏見によって全てを評価してしまう。
ラストはあまりにも悲しく、そしてやるせない内容。もし世の中の人に偏見と差別が無ければ、こんなことにはならなかった。別け隔てなく真実を見つめる眼があれば、誰もつらい思いをしなかった。そんな気持ちにさせられる虚しさで涙が出そうになります。
だけど、その3人が束の間でも幸せそうに過ごす姿は本当に美しいし、思わず顔がほころぶ気持ちになる。特に、実際にダウン症を患っているにも関わらず「役者」としてマルコ役をしているアイザック・レイヴァの演技は本当に素晴らしく、自分の中で「ダウン症」という病気を持った人の印象が実際に変わった気もする。同時に、私の中にも少なからず偏見があることを知って、反省した。