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リリイ・シュシュのすべて

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全体:☆☆☆

ストーリー:☆☆☆

映像:☆

音楽:☆☆

家族離散・養子等、家庭の問題から生じる14歳の少年少女たちの間に生まれる暴力・レイプ・虐め・恐喝。どうしようもない現実世界から彼らを逃避させてくれる存在はたった1つ、リリイ・シュシュというアーティストの創りだす音楽だけだった。

ものすごい久しぶりに邦画を見た。リアルな14歳の生々しい姿が描かれている、という前評判を聞いて古傷を抉りそうだけど興味が湧いたので見てみた。
感想としては、リアルという印象を持つことは正直できなかった。同級生が自殺したり、最後には同級生を殺してしまうし、もちろん、こういう事件も増えているからこのような状況がリアルに近い人も多いのかもしれないけど個人的には過激だった。
でも、女子中学生の罵倒とかは怖すぎて見てられないくらいリアルだったし、久野さんという女子の虐められ方とかはもう何かをフラッシュバックさせるレベルだった。

また、現実が辛い、逃げられないという気持ちから音楽に陶酔して、現実逃避する、もはやそれに浸る瞬間だけが自分の現実で、素直なままでいられる。という描写は痛いほどよく分かるなあと思った。

しかし、どうして邦画っていうのはこんなにまったりしてるんだろうと思った。工夫しているタイプの邦画だったとは思うけど、絵面としては常に退屈だった。日本の映画にはエンターテインメント性よりもドラマとしてのクオリティを追ってるモノのほうが多い気がした。否定はしないけど画面上でも現実見なきゃいけないのって辛いなってこれ見て思いました

どうでもいいけど、市原隼人さんとか蒼井優さんとか今をときめく日本の俳優・女優の若かりし頃が沢山見れて面白かった。蒼井優が可愛い。