思い出のマーニー
全体:☆☆☆
ストーリー:☆☆☆
映像:☆☆☆☆☆
音楽:☆☆☆
身寄りがなく、里親と共に暮らす12歳の少女杏奈は喘息持ちで、症状が酷くなってきたので、北海道の田舎の、里親の親戚のおばさんの家に夏休みの間暮らすことになる。
杏奈はそこで、湿地の向こうに佇む古びた廃墟の洋館の家に出会う。次第に杏奈はその洋館に引かれ、不思議な体験をすることになる。
まずはとっても映像が綺麗だった。久しぶりに日本のアニメを観たせいかもしれないけど、繊細なタッチに驚いてしまった。もはや、写真に見える。
話が複雑で、中盤辺りでは ちょっと頭が混乱しそうになったが、近年のアリエッティ、ゲド戦記などの作品と比べて分かりやすく問題が解決して終わった所はある意味小細工を仕掛け過ぎない潔さもあり、また他方ではジブリの美徳からはすこし外れているのかな?とも。私は、アリエッティみたいに意味わからなくなるよりは、分かりやすいほうが好きだが、「この話にはどんな含みがあるんだろう」って妄想の余地を与えてくれるジブリというのが、一番ジブリに合ったスタイルだなあ、とも思う。
イギリスの小説をモデルに制作しているということで、要所要所イギリス的ビジュアルが使われるのは面白いと思ったんだけど、強いていうならおばさんの家をもっと日本風に振って、マーニーとの触れ合いのシーンだけイギリスっぽくしてもいいのかなあ、って思ったりもしました。
音楽は全くと言っていいほどに印象に残らなかったのがジブリ映画として新しい現象だった。