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Reviews

What I've seen, read, played.

My Little Princess (Violetta)

http://image.eiga.k-img.com/images/movie/57099/poster2.jpg?1396887281

全体:☆☆☆☆☆

ストーリー:☆☆☆

映像:☆☆☆☆

音楽:☆☆☆

ヴィオレッタは12歳の少女。祖母と暮らしており、「アーティスト」を自称する母・アンナはほとんど家に帰ってこなかった。ある時アンナが家に帰った時、絵を描くのを辞め、写真を撮ることにするとアンナは言った。そしてヴィオレッタはその被写体にならないかと頼まれる。母の要望に答えようとするヴィオレッタ。しかし次第に、母の要求は過激になっていく。

 

久しぶりのフランス映画。フランス映画はやっぱり大体映像が凄く綺麗で、今回も例に漏れずだったけれど、その美しさの中に今までにないエロスを感じる映画だった。たった12歳の少女がここまで官能的に描けるものなのだなあと、素直に感動したし、下手なアダルトビデオより危ういんじゃないかなと思うくらいドキドキする艶かしさがあった。

しかも、これがエヴァ・イオネスコという女優が本当に体験した実話だというからすごい。おまけにこれを作ったのもエヴァ・イオネスコ本人だというのもすごい。


母アンナの歪んだ愛が、ヴィオレッタを拘束し、人間性には未成熟感を十分に残したままあっという間に無垢な少女がアバズレのビッチになっていく姿は虚しさと妖艶さが入り混じってとても魅力的だった。祖母の死が非常に象徴的な存在で印象に強く残っている。常にヴィオレッタが平和に生きれるようにと祈ってくれていて、唯一ヴィオレッタが「普通」に戻るための道を指し示していた唯一の存在が、死んでしまうということの大きさ。もうそこから後戻りは出来ないんだなと、なんとなく思った時にこちらまですごく退廃的な気分になった。
とにかく、全体的に見てはいけないものを見ている雰囲気が作品全体に漂っていて、それを感じながら観るということに不思議な優越感とも快感とも取れない何かを感じる映画だった。今まで観たどんな映画にも、この雰囲気は無かった。
そして言うまでもなく、実際の映画作品としても物議を醸している作品。全ての内容がギリギリの、危ういラインを綱渡りしていて絶妙なバランスで成立している感じがした。

個人的に、小さい女の子が無理して大人ぶっているみたいな設定には基本的に好感触を覚える。それに狂わされてる大人の姿も含めて好き。そういうフェチズムなのかもしれない。レオンのマチルダとか、ロリータとかも凄く好きだった。でも、レオンはおろか、ロリータ以上に危うい。ヴィオレッタを演じたアナマリア・ヴァルトロメイちゃんが、どう考えても同じ人類ではない。