INCEPTION
全体:☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆
映像:☆☆☆
音楽:☆☆
妻殺しの無実の罪に追われた男、コブは、対象の夢の中に入り込み大切な情報を抜き取る仕事をしていた。その腕をサイトーという権力者に認められ、罪をチャラにする代わりにある会社の次期社長に会社を潰すようにすりこむ(インセプション)という仕事を与えられることから全ては展開して行く。
頭がグルグル。The cell だとか、マトリックスだかにちょっとずつ類似したポイントがある感じ。the cellより現実的な夢で、マトリックスよりも複雑な幻想。三段階式の夢とかになってくるとさすがにもう何がなんだか分からなくなってくる(それが狙いなのかもしれない、、)死ぬと夢から覚めるって言うのは妙にリアルな気もしたけど、痛みは感じるっていうのはあまり共感出来なかったり、「夢」に対するリアルさはあまり追求されてない感じだった。オチがかなりふんわりというか、丸投げしてるので、ええ〜!夢なの?結局これも〜みたいな感じの気分と、あ〜結果的に夢は現実があってこその夢だなあ〜と思ったというのが個人的な感想。
その後、
インセプション2度目でラストのオチの解読に挑む2|パラダイスシフト!
を読んで、なるほど〜!と思わされた。台詞でも、シーンとしても何度も印象的に見せられて、「この物語の中でコマが回り続けるか、回り続けないか」で私たちは自然に夢か、現実かを区別するようになっていて、それをラストシーンで私たち主観でコマの回るシーンを見せられる。で、倒れるのか、回り続けるのか?っていう瀬戸際でブラックアウトして、デカデカと"INCEPTION"。これぞまさにインセプション。私たちは監督の手玉にとられて"INCEPTION"されたんだよ〜っていう、ちょっと意地悪なオチ。ついでに、何が何か分からなくなるような混乱を招かせるイタズラっぽさがなかなかに秀逸だなあ〜と思った。残念ながら、自分ではすっかり気づけなかったのだが。どうでもいいけどケンワタナベは殆ど痛みに苦しむ様子ばかりで可哀想だなあと思った