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Pan's Labyrinth

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全体:☆☆☆☆☆

ストーリー:☆☆☆☆

映像:☆☆☆☆☆

音楽:☆☆☆☆

時代は内戦の多い時代のスペイン。ゲリラと軍隊が戦いを繰り広げ、沢山の血が流れていた。少女オフィーリアは母が軍隊の大尉との再婚をしたことによって、とある僻地の戦場へ引っ越すことになる。そこで彼女が出会ったのはパンという謎の怪物。彼は彼女に昔に地下にあるおとぎの国から抜け出し、絶命した姫の生まれ変わりなのだと伝える。国に戻る為には3つの試練を乗り越えなければならないとオフィーリアは伝えられ、彼女は絶望的な現実から抜け出す為にその試練を受ける。

 

久々のファンタジー作品。ファンタジー好きの私としてはとにかく久々に冒頭からワクワクした。悲しい現実から逃げるように、オフィーリアが様々なファンタジーに触れ合う姿は期待やワクワク感の下にどこか悲しさを孕んでいた。彼女は現実から逃避して、幻覚を見ていたのか、それとも本当にある世界だったのか、それは分からなかったが、どちらでも良いとも思った。どちらとも取れる物なのだと思った。ラストシーンではああすることによって彼女の魂は本当に地下世界に帰れたのだとしたら素晴らしいなと思ったが、同時に、ファンタジー世界は死を持ってしないと存在しない、と暗に示されているような気もして酷く悲しくなった。でもそれが現実だなあとも。

映像美と独特の世界観も魅力的だった。音響はわざとなのか、不快な効果音が多かった。

こんなに感動というか、虚しさ悲しさを感じるのは、少なからずこういう意識が自分にもあって、それが合致しているからかもなあ、と思った。現実は厳しい。