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2001: a space odyssey

http://c7.ucarecdn.com/db83f8bc-99b0-4922-a35c-6c9afada8f9e/

全体:☆☆☆

ストーリー:☆☆

音楽:☆☆(テーマソングは☆☆☆☆)

映像:☆☆☆☆☆

2001年、月に建設された基地近くで謎の石碑が発見されたことから、人類以前に何か知的生命体が存在していた可能性が発足したことから物語は展開する。

キューブリック監督2作目。正直、あらすじが記せないほど内容を理解していません。

伏線や意味深なシーンを捉えることは出来たけど、それをつなぎ合わせることが困難だった。特にラスト近く、HALの機能を停止した後からの、「木星とその彼方」?みたいな副題の付いたシーンは全くと言っていいほど分からなかった。最後にあの宇宙飛行士が、歳老いてゆき、最終的に乳児になっている様子などはなんとなく分かったけれどそれが何を意味しているのか、結局石碑がなんだったのかとかは本当に訳が分かりませんでした。

ただ、人工知能HALとのやり取りはまさに恐怖そのもの、そしてこれから先の未来に起こりえる事態だなあと思った。完全無欠のロボットと、それに頼らなくては生きて行けない人間との、微妙な掛け合いは精神的恐怖を感じた。

キューブリック監督の特徴として音響効果があるが、今回もそれが存分に発揮されていた。石碑のシーンではいつも特に何も起こらないのに、後ろに流れる奇妙な人間の声による不協和音は流れるだけで居心地を悪くする。また、宇宙を浮遊するシーンでも機械音と呼吸音だけを流すというのが閉鎖的な恐怖感と緊張感を助長させている感じがした。冒頭と中間部分に、不協和音の音響のみで、画面が真っ黒のシーンが2回あった。テレビで日中に見たのでそこまでの恐怖は感じなかったが、もしこれが映画館で、暗闇の中でこの音だけを聞かされるシーンがあるかと思うと戦慄する。

また映像技術もかなり時代を考えれば高度であり、宇宙船の中での無重力感のあるシーンはどのように撮影しているのか分からないくらい精巧だった。またラストシーンのサイケデリックな色合いのイコライザのようなシーンも、斬新かつアバンギャルドな雰囲気が合った。

どこかの考察サイトで解説を読んで腑に落ちようと思います

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追記:

http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Theater/9529/cinema/2001s.html

このサイトを読んで改めての感想

やっぱり映像技術は年代を考えれば一流というか、一つの時代を作った人だなあと思った。SFものにはデザインの流行があるな〜と思っていて、古い年代の特徴は白地にメカニカルなパイプや模様の入った乗り物が多いと思っていたんだけど、そのデザインを確立させたのが、この映画なのかなあという。

ストーリーに関しては、サイトを読むまではちんぷんかんぷんだったけど読むと少し腑に落ちた。あの石碑(モノリス)というのは、生命体を超越した物体だった。それが人間に干渉することによって進化を遂げたり、異変を起こしたりしていたという。
だけど根底にあるメッセージ性は、やはり人間がいつか機械に乗っ取られてしまうのではないか、文明自体を機械に取って代われるのでは無いかという危惧であるということで、それは石碑関連では一度では伝わらないけれど、HALとのエピソードがそのメッセージを違う観点から伝えているのだと感じた。

最後のシーンは、モノリスに取り込まれている様子だったようで、こればっかりはそうなんだ〜としか思えないけれど、とにかく時代を考えればかなりクオリティの高い、という言葉では表現しきれないくらいには革新的な存在だったのだろうと思った。